知らなかった僕の顔
僕は脂汗をかいて、吐き気を堪えた。


こみあげてくる胃液を無理に呑み込んで激しくむせると、止まらなくなった咳に呼吸が乱れ、しゃがみこむように倒れた。


僕は、握り締めていた包丁をゆっくりと床に置いた。


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