知らなかった僕の顔
「僕はさあ、さなえちゃんの気持ちわかるなぁ」
僕は、しみじみと言った。
「お前な…俺は傷ついたんだぞ。そりゃ下心はあったよ」
「お前、ギラギラしてたもんな。恐かったよ」
「まあな…でも、あの夜は単純に楽しかったんだよ。ヤレなくても別によかったのにな。なんかあからさまに拒否されたような気分になって落ち込んだよ。それまでの楽しかった空気が嘘みたいに、一瞬で消えたんだぞ」
「ああ…わかるよ。でも電話番号は聞いたんでしょ?」
「聞いてねえ…」
「そうか…」
僕なんて、教えたのにかかってこないよ…と心で呟く。
「お前は?あのあと一人で帰ったのか?」
ドキ。
「ん?ああ…森若ちゃんを送って帰ったよ」
「ふーん…ヤッたの?」
「そんなんじゃないよ。ただ…」
「ただ、何?」
「楽しかった…」
「だよなあ」
長谷川が、力なく笑う。
「森若ちゃんてさ、なんか面白いんだ。それで、その面白さが可愛いさに繋がるっていうか…」
「ま、確かに奇抜な格好してたよな。でも俺、森若ちゃんのこと、あんま覚えてねえな。森若ちゃんて、印象が薄かったな」
えええぇぇーっ??!!
嘘だろ?
あんなに興味を惹く女の子、そうそういないぞ?
僕は、長谷川の森若ちゃんに対するアッサリ感を心底驚いた。
なんなら全ての男がライバルだ、くらいに思ってた。
それほどに僕は、森若ちゃんを魅力的に思ってる。
僕は、しみじみと言った。
「お前な…俺は傷ついたんだぞ。そりゃ下心はあったよ」
「お前、ギラギラしてたもんな。恐かったよ」
「まあな…でも、あの夜は単純に楽しかったんだよ。ヤレなくても別によかったのにな。なんかあからさまに拒否されたような気分になって落ち込んだよ。それまでの楽しかった空気が嘘みたいに、一瞬で消えたんだぞ」
「ああ…わかるよ。でも電話番号は聞いたんでしょ?」
「聞いてねえ…」
「そうか…」
僕なんて、教えたのにかかってこないよ…と心で呟く。
「お前は?あのあと一人で帰ったのか?」
ドキ。
「ん?ああ…森若ちゃんを送って帰ったよ」
「ふーん…ヤッたの?」
「そんなんじゃないよ。ただ…」
「ただ、何?」
「楽しかった…」
「だよなあ」
長谷川が、力なく笑う。
「森若ちゃんてさ、なんか面白いんだ。それで、その面白さが可愛いさに繋がるっていうか…」
「ま、確かに奇抜な格好してたよな。でも俺、森若ちゃんのこと、あんま覚えてねえな。森若ちゃんて、印象が薄かったな」
えええぇぇーっ??!!
嘘だろ?
あんなに興味を惹く女の子、そうそういないぞ?
僕は、長谷川の森若ちゃんに対するアッサリ感を心底驚いた。
なんなら全ての男がライバルだ、くらいに思ってた。
それほどに僕は、森若ちゃんを魅力的に思ってる。