知らなかった僕の顔
僕は、すぐ近くにあるコンビニへ逃げ込むように入り、頭の中を整理した。


彼らはたぶん僕より年上だろうけど、どう見ても真面目なサラリーマンという風情ではない。

どっちかというと関わり合いになりたくない部類の人たちだ。


やだな…。


考えても仕方がないけど、僕の穏やかな生活を乱されるのだけは困る。


僕は、波瀾万丈な人生ではなく、ひっそりと平凡に細く長く生きていきたいタイプだ。


それにあの男の妙にフレンドリーな笑顔は何なのだろう。


僕は初対面の赤の他人に、あんな風に隙のある満天の笑顔は作れない。


ただ者じゃないよな…。


僕は、沈んだ気持ちを引きずりながら欲しくもないコーヒー牛乳を買ってコンビニを後にした。

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