知らなかった僕の顔
「遅れちゃってごめんね」
息を切らせて、森若ちゃんが言った。
「違うんだ。僕が早く来すぎただけだから。森若ちゃんは全然遅れてないよ。時間的に言えばむしろ早いくらいだよ」
僕のしつこく必死なフォローに、森若ちゃんが笑う。
「人を待たせるのが嫌だから、待ち合わせには早目に来る方なんだけど、上には上がいるなぁ」
「いや、僕の方はたまたまなんだ。それに、今来たところだし」
「でも人を待たせるのって、本当にくやしいの」
これぞくやしい、という顔を作って森若ちゃんが言う。
「くやしい?どうして?」
「私ね、矛盾してるんだけど、待つのがすごく嫌いなの」
「矛盾してるね」
僕は、笑う。
息を切らせて、森若ちゃんが言った。
「違うんだ。僕が早く来すぎただけだから。森若ちゃんは全然遅れてないよ。時間的に言えばむしろ早いくらいだよ」
僕のしつこく必死なフォローに、森若ちゃんが笑う。
「人を待たせるのが嫌だから、待ち合わせには早目に来る方なんだけど、上には上がいるなぁ」
「いや、僕の方はたまたまなんだ。それに、今来たところだし」
「でも人を待たせるのって、本当にくやしいの」
これぞくやしい、という顔を作って森若ちゃんが言う。
「くやしい?どうして?」
「私ね、矛盾してるんだけど、待つのがすごく嫌いなの」
「矛盾してるね」
僕は、笑う。