知らなかった僕の顔
「ひどいな阿部ちゃん。そこまで言わなくても」
阿部ちゃんは、ひとつ大きな溜め息をついて言った。
「宮田くんはね、普通の男になんかなっちゃダメだって。女にうつつを抜かすなんざ、宮田くんには全然似合わないよ」
似合わないと言われても、完全に僕は森若ちゃんに、うつつを抜かしていた。
「いや…だから僕ほど普通を絵に描いたような男はいないから…」
「どこで引っ掛けた?」
なおも無表情に、阿部ちゃんが言った。
「え?何を?」
「女」
阿部ちゃんの口の悪さには慣れてるけど、その言い方には気分が悪かった。
僕じゃなくて、森若ちゃんが侮辱されたような気がしてすごく嫌な気分だった。
阿部ちゃんは、ひとつ大きな溜め息をついて言った。
「宮田くんはね、普通の男になんかなっちゃダメだって。女にうつつを抜かすなんざ、宮田くんには全然似合わないよ」
似合わないと言われても、完全に僕は森若ちゃんに、うつつを抜かしていた。
「いや…だから僕ほど普通を絵に描いたような男はいないから…」
「どこで引っ掛けた?」
なおも無表情に、阿部ちゃんが言った。
「え?何を?」
「女」
阿部ちゃんの口の悪さには慣れてるけど、その言い方には気分が悪かった。
僕じゃなくて、森若ちゃんが侮辱されたような気がしてすごく嫌な気分だった。