奈良の都の妖しい話
「…じゃあ、お前の養母の…?」

「ああ。…波麻呂、これは従兄弟の白華だ。」

「はじめまして。」

「こちらこそ。波麻呂殿は遣唐使としてここに来たのか?」

「波麻呂で構いませんよ。…はい。そして今は…家族がいます。」

「波麻呂、お前結婚したのか。」

「はい。娘が一人います。」

「そうか…会わせてもらえないか?」

「良いですよ。こちらへ。」
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