奈良の都の妖しい話
(二十九、三十・・・ね、眠い・・・あれ、何処まで数えた・・・っけ・・・。)

「・・・すー・・・。」

(あ、姫。寝てしまいましたか・・・まあ、良い。その方が逆に事がばれない。)

「みゃ~!!」

「わああっ・・・どうしたの・・・あれ、黒矢?・・・」


























「!!きゃああっ!!か、怪物!!」

「あ!しまったっ・・・!」

「ひっ、話した・・・。」

「姫、俺です。黒矢です!」

「う、嘘・・・。」

「落ち着いてください・・・って言ってもこの状況で落ち着けるわけないか・・・。」

「ほ、本当に黒矢なの・・・?黒矢って狼だったの・・・?」

「・・・訳を話します・・・。」
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