奈良の都の妖しい話
「…桃の花が好きなのか?」

「は、はい。」

「そうか…じゃあ散ってしまう前に桃花見の宴でも開こうか。」

「ありがとうございます。楽しみにしてますね。」

「ああ。」

(…黒矢がいたらな…駄目……駄目よそんなこと考えちゃ…でも…)

「妃?」

「…なんでもございません…」

「そうか…。」


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