奈良の都の妖しい話
…数日後の真夜中…

(…なんか今宵は目が冴えるな…少し水でも飲むか…。)

黒矢は静かに部屋を出た。

(……ん…?……!!誰か…いや、そこに伏しているのは姫か!?)

「姫…!?」

「黒…矢…どうしよう…水飲もうと…思ったら……多分、産まれそうに……っ…。」

「今、母上と叔父上を読んできます。」

「……っ…。」

(急がなくては…!)

「母上!」

「黒矢……どうし……あっ、まさか?」

「早く、姫の元へ…!」

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