奈良の都の妖しい話
「凄い…。」

春風が漂うなか、厳かに大仏開眼供養は行われていた。

「素晴らしいですね…。…?姫、何をしているのですか?」

「…願い事。」

「願い事って…大仏は神じゃ…」

「…なんか、つい。…あまりにも神々しくて…。」

「そうですね…。」

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