奈良の都の妖しい話
「紫恋のことは預かるから。…それに…二人とも随分共…」

「えー、姫…その…構いませんか?」

「…ええ…。」

「…黒矢、私の話を遮るなんて随分偉くなったわね?」

「…母上が余計なことを言いそうになったからです。」

「…もうっ。」

そう言いながらも藍鈴は笑顔で紫恋を抱き、退室した。

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