奈良の都の妖しい話
(…そうは言っても、桃泉は強がりだからな………。)

「っ…!」

肩に触れただけなのに、桃泉は身を強張らせた。

(…でも…そこが可愛いんだよな。……さて、今まで出来なかったから、今夜は寝かせられないな…。)

「白華…。」

その時、不意に桃泉が白華の腕を掴んだ。

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