奈良の都の妖しい話
「どうだ、調子は。」

「……。」

「…そうか…。」

「…ねえ、いっそ茶紗も女装して、こっち来てよ。」

「はあ?」

「茶紗ならバレないよ。美形だし。」

確かに茶紗は武官ながら白い肌にやや大きめ瞳、桃色の唇。加えて華奢な体つきをしていた。

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