奈良の都の妖しい話
「……。」

「…ねえ……」

「…気が狂ってしまう…。」

「え?」

「黒矢は…毒のせいで気が狂い……敵とみなしたものに見境なく攻撃をするようになるわ…。」

「そんなっ!…っ、私…行ってくる!」

「何言って…って、早!」

驚く程の速さでその場から駆け出した美羽子を桃泉は慌てて追った。
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