奈良の都の妖しい話
「っ!」

美羽子が黒矢達がいる場所に戻ると、互いに血だらけの白華と…妖怪姿の黒矢がいた。

「え?姫!?ここは危な…」

制止しようとする白華を無視し、美羽子は黒矢の前に出た。

「…あなた!目を覚まして…」

だが、虚ろな目をした黒矢は、攻撃こそしなかったものの、その場を去ってしまった。
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