奈良の都の妖しい話
翌朝…

美羽子は自分の決断を藍鈴に伝えた。

「私…これから先、黒矢と二人で生きて行くわ…。」

「じゃあ…。」

「ええ…。どうか、娘を……よろしくお願いします…。」

「…ありがとう…黒矢をよろしくね…。」

二人は静かな眼差しで相手を見つめ、手を取り合った。

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