奈良の都の妖しい話
「…待って…私、行かないから。」

「は…?」

「悪いけど、見逃してくれる?」

「それは出来ません。」

「…………あー!!」

美羽子は火戸也の後ろを指差しながら、思い切り叫んだ。

「!?」

(今だわ!)

美羽子は逃げようとした…が

「失礼!」

「う゛っ!」

火戸也に当て身を食らわされ、気を失った。

「…油断ならないな…。」
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