奈良の都の妖しい話
(今宵、東宮様は夫人と過ごされる…今、私は一人…少し、期待してしまう。東宮様は私にとても良くして下さるのに…でも、そうせずにはいられない…。)
「姫…」
(あら、何か聞こえた…?…幻聴…?)
「姫…そこにいらっしゃいますか…?いや、今は東宮妃様…。」
(…!!!この声は…)
「く…黒…矢…?」
「東宮妃様、いらっしゃるのですね…!」
「黒矢…!」
美羽子は御簾のところまで駆け寄った。
「姫…」
(あら、何か聞こえた…?…幻聴…?)
「姫…そこにいらっしゃいますか…?いや、今は東宮妃様…。」
(…!!!この声は…)
「く…黒…矢…?」
「東宮妃様、いらっしゃるのですね…!」
「黒矢…!」
美羽子は御簾のところまで駆け寄った。