☆2人の正反対王子様★1#
俊 side
結衣?
今、金髪ヤンキーと
何話してる?
俺がいることのなかった
今までの結衣の人生。
その穴を埋めることは
もうできないからこれから、
がんばりたいのに。
決めたはずなんだよ?
お前の幸せを一番にって。
なのに...。
やっぱりまだ好きなんだ。
「ンッ・・・//ハァハァ」
貪るように好きでもない女の
唇を奪っていく。
この女みたいに結衣が
俺に夢中になってくれたら。
そう願ったところであいつが
振り向いてくれることはないだろう。
だったら。
少しでもあいつを笑顔にしたい。
「俊・・・・ありがとぉ☆」
うぇ、猫なで声だ・・・。
気持ち悪ぃなぁ、、
「おぉ。」
照れながら俯く女。
これがあいつなら・・・・。
「でも珍しいねぇ☆
俊からぁー、誘うなんてぇ★」
俺だって好き好んで
じゃねぇよ・・・・。
「いろいろあってな・・」
察しがいいのか。
「じゃ、じゃあ帰る」
あー。
何も埋まらねぇ。
好きな女とキスしたことは
ないけど、絶対嬉しいはずだ。
でも....。
結衣も今頃、金髪ヤンキーと。
その日、
俺は寝付けなかった。