☆2人の正反対王子様★1#
結衣 side
下駄箱についた。
和哉くんは・・・・・まだいない。
あたしは靴をとり、
鏡で髪を整えながら待っていた。
すると
ネクタイの色が・・・赤の生徒が
近づいてきた。
赤は・・・・三年?
「女の子っ☆
今からいいことしに行こーよ」
うわ、キモイ
やだ、やだ
肩を急に抱いてきた。
怖いよ、怖い
足を引っ張られていった。
怖くて怖くて足が動かない。
それを肯定ととったのか
「うーん、どこがいいかなぁ☆」
ニヤニヤしながら
うれしそうに歩く。
もうだめだ、と思ったその時、
「おい・・・」
低く、今まで聞いたことのない
ような声が後ろからした。
「なんだよ」
少し強気な三年。
あたしの肩をつかんだまま、
話し続ける。
「そいつ、俺の女なんで
返してくれません?」
話し方は確かに敬語だけど
ピリピリしてる。
ていうか
俺の女って・・・。
「んだよ、彼氏持ちかよ」
蹴ったるそうに帰る三年。
それまで踏ん張っていたせいか、
足がすくんで座り込んだ。
そして、
溢れんほどの涙が頬を伝った。
「うぅ・・グスッ//」
すると和哉くんは
優しくあたしを抱きしめた。
「わりぃ、守れなくて・・・」
寂しげにあたしの頭の上で
悲しそうな声で話した。
ううん、
でも...なんで?
なんで守ってくれたの・・・?
嫌いなんでしょ?
嫌いだから、、離れたんでしょ?
無駄に優しく....しないで。
「いいから、、行こ?」
和哉くんは顔をゆがませながら
うなずいた。