☆2人の正反対王子様★1#




「んぅ・・・あぁーん//グスッ」



好きな子が
泣いているのに知らんぷりは
できず、、




優しく、優しく抱きしめた。
こんなに・・・・こんなに
切ない気持ちで女を抱きしめるのは
初めてだった。






.....でも、
こんなにも女の子を
抱きしめたいと思ったのも
初めてだった。








結衣....。
君が悲しげに涙を流す。
その理由はいつだって・・・・・、







「まさか・・・・・・・アイツ・・・?」





俺は無意識に悲しい気分になった。


いやだ・・・。



金髪ヤンキーのために
笑顔になったり・・・・・・・・
一生懸命になったり・・・・・・・・・

時には涙したり・・・・・・





そんな現実を
どうしても認めたくなくて、



いつ何時も
俺のために
いろんな表情にさせたくて、





アイツばっかり
結衣の特別な気がして・・・・・。




先に会っていたのが
そんなにいいの・・・・・・?




なんで?



「答えろよ・・・・・・・・」




返事はわかりきってるのに
結衣の口から違う答えが
来ることを信じて・・・・





でも・・・・・・。


結衣は小さく頷いて

「そ・・・だよ。」




俺の心は
もろくも崩れ去った。





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