☆2人の正反対王子様★1#



バスに入る。
横には必然的に俊がきた。



通路を挟んだ向こう側では
奈々と亮くんがイチャイチャしてる。





「亮くん、ホントかっこいい♪」


うわ、でたでた・・・。
奈々、変わりすぎだから!




「ありがと!!
でも奈々ちゃんも可愛い♪」




バカップルぷりに
こーんなにイライラするのは
・・・・・・・・あたしだけ?





「おい!結衣、顔怖いぞ(笑)」




俊にツッコまれた・・・・。
そうだよね・・・、、
普通は親友の恋が実ったんだから
喜んであげないとね♪





でもね?
どうしてもイライラ・・・・・・・




ううん・・・うらやましいのかも。
俊・・・・君の好きな人は誰?
可愛い?愛しい?




もうあたしでないことは
わかってるよ・・・・。



だからこそ
辛いんだよね・・・。




好きな人自身に好きな人がいて
それが自分じゃないときの辛さを
痛感できた。






「ごめん、ごめん・・・

俊は恋はどう?
あたしから好きな子変わって
進展とかないの?」






笑顔で聞いてるけど
内心は心が泣いている。




進展がないことを
願ってしまう自分がいる。





俊は少し考えてから
一瞬、悲しそうな顔をした。




「ん?


その子、鈍感すぎでさ
何も進展ないんだ・・・・。」





そうなんだ・・・・・。



嬉しい気持ちもあるけど
そんな風に一生懸命になってもらえる
その子がうらやましい・・・・。





あたしは
見えないその子に嫉妬していた。









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