☆2人の正反対王子様★1#
「なら結衣♪
どっか行こうぜ!」
俊は何も気にすることなく
あたしを引っ張る。
俊はあたしのドキドキが
わからないんでしょうか?
あたしは黙って
俊を見つめてみた。
「な、なんだよ!
なんか顔についてんのか?
あっ!イヤだぞ!
何もおごんないからな!?」
俊は考えに考えたと思えば
あたし、そんなケチ?
なんか悲しくなってきた。
女だと思われてんのかな・・・?
「・・・・早く行こー」
元気をなくしたあたしを
気遣っているのかあたしに飴を渡した。
「これで元気出せ!」
俊は
あたしをいくつだと思って
接してるんだろう?
でも......
俊がくれたキャラメル味の飴は
すーっごく甘くて切なかった。
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