メモリーズ~I
「俊哉に会わなきゃッー。
会わなきゃ、会わなきゃッー。」
「華野ッー。落ち着いて、」
「俊哉に会いたいの。
あたし俊哉に会って 伝えなきゃいけないこと
いっぱいあるの、会いたいの。」
もがくあたしを強く抱きしめる、美沙の腕を振り払って
あたしは走り出した。
「華野ッー。
あの先生、病院はどこですか?」
「〇x病院だ.....。」
「かのッ。華野ッ!!待って、」
美沙が手を掴んだ。
「病院もわからないのに
どうやって俊哉のところにいくつもり?」
「・・・・・・。」
それはッー、・・・・
「もう、おいで」
美沙はタクシーを掴んだ。
「〇x病院まで 急いでお願いします。」
「美沙・・・・・。」
「あたしに任せて。」
俊哉・・・・待ってて。
あたし俊哉に会いにいくよ。
俊哉に・・・あたし・・・・
「会いたいよ・・・・ッ。」
泣き出したあたしを美沙は 抱きしめた。