メモリーズ~I
「どちらさんで?」
きれいなお母さんがたっていた。
きっと俊哉のお母さんだ・・・。
「・・・あ・・・さ・・さき・・・
か・・・の・・・です・・・」
声が震えてる。
「もしかして、俊哉の彼女さん?」
「は・・・はい。」
「来てくれたのね。
俊哉も待ってたわ、昨日まで。
華野ッー。華野ッー。って
何回も小さい声で言うの。
そして、あの子が最後に言ったの。
華野。約束守れなくてごめん。
ありがとう。ってね。
そして、息を引き取ったの。」
そんな・・・・。
そんな・・・・・・俊哉ッー。
顔の上にのってる白いものをとった。
そこには。
「・・・はぁ・・・はあ・・・・
は・・・・ッ・・・とし・・・や・・・」
目をつぶって、色のない唇。
そんな俊哉がいた。