メモリーズ~I
「俊哉は、あたしを愛してない・・・?」
「愛してる。すっげー愛してる。
誰にも譲れないくらい、愛してる。」
「だったらッー!!」
「でもな、華野。
俺はもう、傍で華野を
幸せにすることが、できないんだよ・・・。
譲りたくなくても・・・・・。
華野はこれから先、まだまだ長い。
華野にまた、愛する人が現れる。
その人がきっと、華野を傍で幸せにしてくれる。
その人はきっと、華野を必要としてる。
俺は華野に出逢って、幸せをいっぱい貰った。
何もかも、俺の心でずっと、生きてる。
最後のキスで・・・・俺の人生 満足なんだ。」
俊哉の目は、真っ直ぐあたしを見てる。
あたしも目を泳がせながら、俊哉を見る。
「じゃあ・・・・・あたしからの
最後の・・・・お願い・・・・聞いて?」
「うん。」
「キ・・・・ス・・・して?」