メモリーズ~I




「華野」




「俊哉ッー。としやーー。」




「うおッー。苦しい!
そんなに強く俺を抱いてー。
俺に会いたかったか?」




「ばか俊哉。会いたかったに
決まってるじゃん。どこにいってたのよ。」




「ちょっとね。

それより華野。」




「なに?」



「ごめんな。華野」




「なんで謝るの?帰ってきたじゃん。」



「卒業式に辛い思いさせてごめん。」



「え・・・・・・・。」




「あの日の夜、めっちゃ会いたくて。
会わないと俺、もう絶えらんない状態だった。
華野の誕生日に風邪で家にいるなんて、
最低ーな彼氏になっちまう。
だから 華野に会いにいった。」


「・・・・・・・・」



「もう俺は、この世にはいないけど、
華野のこと ずーっと見守ってる。」



「どこ・・・・で・・・?」




「空の上で。」
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