メモリーズ~I
「もう、泣かないで。」
俊哉が言った。
「だけど、いまから笑って
高校生活過ごすなんて・・・
あたしはムリだよ・・・。」
そう言うと、俊哉の手が、あたしの頬に触れた。
「俺は、いつでもずっと
華野の傍にいるよ?」
「どうやって、俊哉を傍で感じるの?
どうやって。」
「俺と、華野の指輪。」
「え・・・・・」
「俺と、華野の指輪を、ペアリングにして。
そしたら俺が、華野の傍にいる証拠。」
「ペアリング・・・・。」
「俺の愛は一生変わらない。
けど、華野はいつか、誰かの綺麗なお嫁さんになるんだ。
だから、華野がそれまで寂しくないように。
笑顔で、いい日々が送れるように。
願っているよ・・・・・。」