メモリーズ~I
これが、あたしの・・・最後の・・・
お願い。
あたしの頬にあった手の片方は、
後頭部にまわる。
「んッー。はうッー・・・」
あたしの声がもれる。
あたしの唇より奥まで入る舌。
これが何分つづくだろう。
あたしは俊哉に支えられながらも
キスをする。
もう、ムリッー。っと思った瞬間、
俊哉の唇があたしから離れた。
「はあ、はあ、はあ、はあ。」
息が上がってる。
「華野は、俺と過ごした日々に 満足ですか?」
このときだけ、俊哉は敬語であたしに問いかけた。
そっと深く息を吸って・・・・。
「はい。とっても、満足してます。」