メモリーズ~I
朝。
「華野姉ちゃんッー。華野姉ちゃんってば~」
んっ・・・・・。
何・・・? もう朝?
「やっと起きた~」
「純、まだここにいたの?」
「うん。」
お母さんが探しに来るかと思って
あたしは純を、ベットに寝かせたけど・・・。
普通、迎えにくるでしょ。
「お母さんの所に行かなくていいの?」
「・・・・・・・」
「純?」
「・・・・・・」
何故か純は黙り込んだ。
悲しげな顔をして、うつむいていた。
純は自分のズボンをギュットつかんで
言い出した。
「ぼく・・・・お母さん・・・いないよ・・。」