メモリーズ~I
~キーンコーンカーンコーン~
終わりのチャイムが鳴ったと同時に
翔人があたしの目の前に立った。
「空って、そんなに大切?」
空・・・・?
「うん。あたしにとって
空は大切。」
「なんで?」
「なんでって・・・。
大切だったらイケナイ?」
「いや・・・・・。
俺、さっきの美沙との話
聞いちゃったから・・・。」
っー・・・・・。
「へ~。地獄耳だね。」
「ちがう、聞こえたんだよ。」
「じゃあ、知ってるじゃん。」
「お、おう。
華野の、その俊哉?って奴の事・・・。
知りたくて。
気になって、聞いただけ。」