メモリーズ~I
「浅咲って・・・・・。
華野、弟いたか?」
「いるじゃない、翔人の目の前に。」
純は頬を膨らませて翔人を見てる。
「あんな小さい子をいじめたら
だめじゃん。」
「いじめてね~し。
行くぞ、純。」
あたしの手を繋いでいた
純の手は 翔人の手につながれた。
翔人と純の後ろすがたは
いわゆる・・・・‘親子’
に見えた。
二つに分かれる道のところで
「ぼくは、ここの道だから
ばいば~い。」
無邪気な笑顔で走っていく純。
あたしもつられて笑顔になるよ。
「やっと・・・・また、笑ったな。」