メモリーズ~I



「分かりました。」


あたしが、ここまで言ったからか?
降参したように お医者さんが言った。





「 あなたのお母さんは・・・・・・


ガン・・・・・・です。」







   今、    何ていった?

あたしは言葉を疑った・・・。




そんな。 そんなッー。


「そんなッー!  そんなはず・・・。」


あんなに元気だったお母さんが・・・・・。


そんな、まさかね。



嘘だって、嘘だって。   そう言ってよ・・・。



あたしは、何も考えられないくらい


どん底にたったような 気分だった。





「以前にも、子宮がんで、入院しています。」



ッー。そんなの、そんなの。。。。聞いてもいないし。
子宮ガンで入院なんて・・・・・。分からないよ・・・。

お母さんは 何にも、何にも。 あたし。
あたしに 何にも言わない。


いつも、笑顔で いたよ?

誰かの間違い・・・・。そうだよきっと。
間違いであってよ・・・・。



  そんなあたしの願いは はかなく散った。


< 26 / 377 >

この作品をシェア

pagetop