メモリーズ~I



あれから 10分おきになる 着信コール。

それは全部 「俊哉」からだった。
たまには 美沙のもはいってる。




でも 出る気にならないんだ。


わがままなあたしを 許して・・・。






そうして また窓から 家を眺める。





ッーーーーーーー。



「俊哉。」




家の玄関の前に 俊哉がいた。



俊哉ッーーー。

叫ぼうか?叫ばないか?




結局 叫ばないことにした。


ずっと ここから 見ることにした。




チャイムを何回も押す俊哉。


ただひたすらに押す俊哉。





俊哉・・・?

あたしは ここにいるよ。
あなたを 見ている。 ごめんね。
ごめん。  心配してくれてる事
今、感じている。 ありがとう。

でも。今は 会うことができない。
     会えないよ・・・。
< 33 / 377 >

この作品をシェア

pagetop