メモリーズ~I



こんな返事しか返せなかった









「引越し準備もあるし 純も家で待ってるから

もう帰らないと....。」






「.......送るよ。」










スタスタと足音が 重なったりずれたり



真っ暗な帰り道は 月が照らして




何も会話がない   ただ



歩幅をあわせてくれてる








「.......引越しのやつ、手伝おうか?」





「いや、大丈夫.....ありがとね。」




「引っ越す日付決まったら 教えろよ。」




「うん...わかった。」



「じゃあ、またな?」


「うん.....また。」
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