メモリーズ~I
仲直り
コンコン。
「はい。どうぞ」
ドアが開くと、目の前には。
「お・・・おかあさん。」
あたしは目を大きく開いた。
お母さんの手にはアルバム。
どんどんあたしの所にくる。
そっぽを向いたあたしに
話をかけた。
「元気そうで安心したわ。
傍にいてあげられなくて ごめんなさい。」
あたしは、何も喋らなかった。
「ッアルバムのことだけど・・・・。
ずっと黙ってて・・・・ごめんなさい。
でも、華野。黙ってたのには理由があるの、」
「なんの理由よ。
ただ、見せたくないってだけの理由?
なんならッー。」
「そうじゃないのッー!
そうじゃないのよ華野。」
病室で大声を上げたお母さん。