愛してるの印
私の初恋
「ねぇーちゃーん!!!!!!」
階段から駆け下りてくる弟が大きな声で叫んだ。
「うるさいっ。何。」
弟は息を切らして私を指差した。
「なぁ、何時間目?!ってか何年目?!」
「う・・・うるさいなぁ。」
私は少し照れてそっぽを向く。
「ねぇー。かぁーちゃ・・・。」
私はお母さんを呼ぼうとする弟の口を押さえた。
危なかった・・・。
「ねぇ。言ったら殺すよ。殺害だよ?!いいの?」
「やだけどさぁー・・・。」
弟はそっぽを向いて頬を膨らませた。
「あと、五分だけだよ。」
小さい弟の背中に私は『ありがとう』とつぶやいた。