瞑想
in職員室


「失礼します・・・寺島先生いらっしゃいますか」


「はいはい。久しぶりだな、橋本」


「お久しぶりです」


社会教師寺島は吹奏楽部の顧問である。


湊と大樹は8月まで吹奏楽部に所属していた。


「図書室にアンサンブルの楽譜が忘れていたみたいなんですが・・・」


「おう、スマン」


そういうと湊は楽譜を渡した。


すると、寺島は不思議そうな顔をした。


「こんな楽譜・・・あったっけな・・・」


「へっ?!」


思わず素っ頓狂な声を出した。


「第一、タイトルも楽器編成もわからない楽譜なんて・・・」


寺島の言うとおり、その楽譜はタイトルも楽器編成もわからなかった。


「とりあえず、ありがとう。誰のものか聞いてみるわ」


「あっ、はい・・・」

< 4 / 8 >

この作品をシェア

pagetop