この汚れきった世界で...
室内にはジョエルよりも体格がよく、身長も少し高く、俺らよりもちょっとばかりいいスーツを着た黒人の男たちが黒のサングラスをかけて5人立っていた。
そしてその中心に総督が立っている。
総督は勿論仕立ての良いスーツに身を包み、金色の髪をオールバックにしっかりと固め、葉巻を咥えている。
総督といったら、50代とかのヤンキーなおじさんのイメージが強いが、ここの総督は俺のたった3つ上の29歳だ。
ちなみに俺が26歳で、ジョエルは30歳。
「二人ともよく来たね」
総督はそう言うなり黒のソファーに座ると、俺たちにも座るよううながした。
そして先に口を開いたのは俺たちだった。
「それで、総督。さっそくご用件を伺いたいのですが...」
―――――できれば手短で!!
「まぁ、そう急ぐな。まずはお茶にでもしようではないか」
俺の願いは即座に打ち砕かれ、目の前にホットコーヒーとクッキーなどの洋菓子が出された。俺たちは“人から出されたものを簡単に口にしない”という風に訓練されているため、自然とすぐに手は出さなかった。
「流石だな。・・・流石軍隊長、副隊長だけはあるな」
総督はそう言うと、周りに立っていた護衛の男たち全員を室内から出るよう指示した。
そして出たのを確認するなりサングラスを外し、ニコッと笑むと、
「毒なんかは入ってないから安心して口にしていい。勿論クッキーにも入ってないからな」
さっきの雰囲気とは打って変わって、友達のように接してきた。
「あ、あの...総督?」
総督は茶をすすめるなりオールバックの髪を手でほぐし、スーツのボタンを開けた。
まるで、そこらにいる『爽やかな兄貴』な雰囲気を醸し出している。
「ん?」
総督は首を傾げて、ネクタイを緩めながら俺に近づいて来た。
「い、いや、総督!俺っそんな趣味ないっすからっっっ!」
「何を勘違いしてるんだ?私は弟に頼んでつけておいてもらった盗聴器をとるだけだぞ?」
俺もジョエルも多分とんでもなく間抜け面をしていると、自分自身で感じた。
「って、盗聴器!?」
「あぁ。でもまぁ、全部話すと長くなるからとりあえずコーヒー飲みながら聞いてくれ」
曖昧にだが俺たちは了解して、コーヒーを啜った。
そしてその中心に総督が立っている。
総督は勿論仕立ての良いスーツに身を包み、金色の髪をオールバックにしっかりと固め、葉巻を咥えている。
総督といったら、50代とかのヤンキーなおじさんのイメージが強いが、ここの総督は俺のたった3つ上の29歳だ。
ちなみに俺が26歳で、ジョエルは30歳。
「二人ともよく来たね」
総督はそう言うなり黒のソファーに座ると、俺たちにも座るよううながした。
そして先に口を開いたのは俺たちだった。
「それで、総督。さっそくご用件を伺いたいのですが...」
―――――できれば手短で!!
「まぁ、そう急ぐな。まずはお茶にでもしようではないか」
俺の願いは即座に打ち砕かれ、目の前にホットコーヒーとクッキーなどの洋菓子が出された。俺たちは“人から出されたものを簡単に口にしない”という風に訓練されているため、自然とすぐに手は出さなかった。
「流石だな。・・・流石軍隊長、副隊長だけはあるな」
総督はそう言うと、周りに立っていた護衛の男たち全員を室内から出るよう指示した。
そして出たのを確認するなりサングラスを外し、ニコッと笑むと、
「毒なんかは入ってないから安心して口にしていい。勿論クッキーにも入ってないからな」
さっきの雰囲気とは打って変わって、友達のように接してきた。
「あ、あの...総督?」
総督は茶をすすめるなりオールバックの髪を手でほぐし、スーツのボタンを開けた。
まるで、そこらにいる『爽やかな兄貴』な雰囲気を醸し出している。
「ん?」
総督は首を傾げて、ネクタイを緩めながら俺に近づいて来た。
「い、いや、総督!俺っそんな趣味ないっすからっっっ!」
「何を勘違いしてるんだ?私は弟に頼んでつけておいてもらった盗聴器をとるだけだぞ?」
俺もジョエルも多分とんでもなく間抜け面をしていると、自分自身で感じた。
「って、盗聴器!?」
「あぁ。でもまぁ、全部話すと長くなるからとりあえずコーヒー飲みながら聞いてくれ」
曖昧にだが俺たちは了解して、コーヒーを啜った。