君・恋・スマイル~初恋~
「凜・・・?」

私・・・・。

凜に後ろから、抱きしめられてるっ・・・?

なんで。

なんでなの、凜。

「ちょっ・・・凜っ・・・」

「だまれ。」

あわてて出した声は、凜の声によってさえぎられる。

凜・・・怒ってる?

それとも悲しんでるの?

「・・・・っ」

凜の気持ちがこもった声に、何も言えなくなる。

「なんでそんな悲しそーな顔すんの?」

悲しそー・・・な顔?

今気づいた。

温かいものが一粒、私の頬を伝ったから。
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