君・恋・スマイル~初恋~
「やだ。おろすわけねーじゃんっ」

・・・は?

凜の言葉の意味がわからない。

「何言ってんの!?」

驚きと混乱と照れで、声がおっきくなる。

「この足は真衣だけの足じゃないんだよ?」

小さな子に言い聞かせるような口調で凜は言う。

やっぱり、私には、意味がわからなかった。

「バスケ部の期待、背負ってんだし。」

「・・・。」

そういうことか。

謎が解けて、凜の行動に感謝しなくては。と思った。

「無理して足痛めたら県大会、出れないだろ!」

「・・・・凜。ごめんね、ありがと。」

私はにっこり笑ってそう言った。

凜は別に。といって黙ってしまう。

みんなのほうを見ると・・・

思音が暗いような、そんな気がした・・・・。



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