君・恋・スマイル~初恋~
「真衣、どうしたの?」

不安そうに私の顔を覗き込む。

「なんでもない。」

・・・これ以上、思音を傷つけられない。

私はそっけなく言った。

「うそ。目、赤いじゃん。」

「やだなー。泣いてなんてないよ。それより思音のところに・・・」

「全部うそ。泣いてた。」

「うそじゃなっ・・・・」

瞬間、この前のように後ろから抱きしめられた。

でも、前みたいにやさしくじゃなくて、強く。

「やめてよ・・・・。もう誤解はいやなのっ」

「やだ。強がるなよ。」

「強がってなんかない・・・・。」

「真衣はオレの大切な人だから笑っててほしい。」

凜のやさしさにいらついた。

もう、これ以上私に関わらないでよ・・・・‼
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