君・恋・スマイル~初恋~
シャッ・・・

泣き虫な私を隠す切り札、カーテンが開いた。

涙をぬぐう余裕なんてない。

どう言いわけすればいいのかなんて考えた。

・・・でも、もう嘘はつけない。

考えた言いわけは口から出てこなかった。

「・・・・っ」

「まーた泣いてる。」

カーテンを開いた彼・・凜は、あきれたように笑った。

「・・・男バスっも、もうすっ、ぐ・・・しあ、い・・・」

嗚咽で、自分でも何言ってるかわかんない。

「泣くなとは言わない。」

・・・は?

なんで、言わないの?

いつもの凜だったら心配そうに、そう言うのに。

「でも、オレ真衣に笑っててほしい。」

笑えるわけないでしょ、なんて言葉は出てこない。

ただ、凜の紡ぐ言葉を聞いた。


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