君・恋・スマイル~初恋~
「守ってやらねーとな・・・・!」

スパッ・・・

そんな音がして、凜くんの投げたボールはまっすぐ、綺麗にゴール。

凜くんが守りたいのは、真衣ちゃん。

真衣ちゃんだけなの?

凜くんはすごいやさしい笑顔になってる。

それは、思音じゃないあの子を思ってなの?

・・・・やだよっ!

思音は凜くんのことこんなに好きなのに。

他の女の子の話なんて、いや!

「それにさ・・・」

「やめてよっ!!」

「え・・・?」

思音のすごく大きな声に、凜くんは持っていたボールを落とした。

体育館には、ボールの音だけが響いて・・・。

思音の目からは涙がこぼれた。
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