君・恋・スマイル~初恋~
一瞬仲良く笑う2人の姿が思い浮かんだ。

こんなに胸が痛いなんて・・・。

私、優真をあきらめられる?

でもこれ以上優真を待ったって優真は私を好きになってはくれない。

だけど、自分に嘘をつくのは悲しすぎるよ・・・。

告白して、ふられたら優真を好きじゃなくなる?

・・・私は・・・。

「あ・・・」

雨が降ってきた。

傘を持ってない私は大急ぎで家へと走る。

「真衣?」

聞きなれた声に、足が止まった。

ねぇ、振り向く・・・?

返事をせずに立っている私に、やさしく言う。

「真衣、濡れてるぞ?こっちで雨宿りしよう。」

「優真・・・。」

振り向いたとき、涙が頬を伝った。

自分でもその理由がわからない。
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