君・恋・スマイル~初恋~
今度はオレの服の袖を引っ張った。

「おいりまり。なんの真似・・・。」

「あ、あのね・・・。」

こっちを上目づかいで見てくる。

やばい・・・。

なんかいつもと違っておかしくなる。

「智に会いたくって、きちゃったッ・・・。」

「は・・・はぁっ!?」

なんだそれ。

さっきみたいな甘い声。

オレに会いたくてって・・・。

「効いた?」

「え?」

「雑誌の特集。『彼を小悪魔テクでメロメロにしちゃえっ♡』よ!」

マジかよ・・・。

だまされた。バカみたいだなオレ・・・。
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