【短編】Little Kiss Magic 2~秘密と嫉妬~
「…僕は君に相応しくなりたい。香織の隣りにいて誰も文句なんて言えない男になりたいんだ。僕のせいで君が悪く言われるのも不快な思いをしたり傷つくのも見たくは無いんだ。」
「そんな事…誰が何を言ったって関係ないわ。眼鏡を外した本当の廉君の笑顔はあたしだけが知っているって思っていたから。あたしの中ではそのことがいつの間にかとても大切な事になっていて…だから、眼鏡を外した廉君がクラスの女の子と話している事に凄く嫉妬してしまって…。」
哀しげに瞳を閉じた時、薔薇色の頬に硝子の欠片のような綺麗な涙が伝っていったのを頬に添えた指で拭った。
「香織…。」
「ごめんね。あなたが明るくなって、どんどん素敵になっていくのは嬉しい事の筈なのに、あたしから離れていってしまう気がして怖かったの。あたしって嫌なコだよね。…廉君があたしのこと嫌いになったってしょうがな…――っ…」
その言葉を最後まで聞きたくなくて言葉を奪うように唇を重ねた。
柔らかで甘い君の唇。
去年の春、この場所で初めてかすめる様に触れた君のキス。
あの日から少しずつキスの魔法は僕の心の中に変化をもたらし始めていた。
君のキスには魔法がかかっているんだ。
その証拠にほら…君に唇を重ねる度に僕の中の何かが目覚めていく。
君への想いが僕の進むべき道を真っ直ぐに示していくんだ。
「そんな事…誰が何を言ったって関係ないわ。眼鏡を外した本当の廉君の笑顔はあたしだけが知っているって思っていたから。あたしの中ではそのことがいつの間にかとても大切な事になっていて…だから、眼鏡を外した廉君がクラスの女の子と話している事に凄く嫉妬してしまって…。」
哀しげに瞳を閉じた時、薔薇色の頬に硝子の欠片のような綺麗な涙が伝っていったのを頬に添えた指で拭った。
「香織…。」
「ごめんね。あなたが明るくなって、どんどん素敵になっていくのは嬉しい事の筈なのに、あたしから離れていってしまう気がして怖かったの。あたしって嫌なコだよね。…廉君があたしのこと嫌いになったってしょうがな…――っ…」
その言葉を最後まで聞きたくなくて言葉を奪うように唇を重ねた。
柔らかで甘い君の唇。
去年の春、この場所で初めてかすめる様に触れた君のキス。
あの日から少しずつキスの魔法は僕の心の中に変化をもたらし始めていた。
君のキスには魔法がかかっているんだ。
その証拠にほら…君に唇を重ねる度に僕の中の何かが目覚めていく。
君への想いが僕の進むべき道を真っ直ぐに示していくんだ。