夢を正夢にする夢
あれ? 何で、ドキって・・・

ていうか・・・

ムカデが、喋った?????



???

そうっと、目を開ける私。

「痛・・・いや、あまり痛くはないけど・・・痛いから、・・・やめ・・ろ?」

ドドドキっっっ☆

く、楠木??



「な。な・・・なん・・・鷹が楠木で・・・」

意味が解からなくなる。

「鷹は鷹だろ? 俺は、俺・・・」

楠木が、指を指している。

ふと、見上げた砂の山の上。

2匹の鷹に突かれ、ムカデは逃げていっていた。

もう、姿は小さい。


「子供は・・・子供っ」

「慌てるなよ。ほら・・・あの子のことか?」

楠木が、指をさす。

そこには、元気に走ってどこかに行く、小さな子供の姿があった。



・・・

信じられない!!!

よく、こんなに埋まる砂の上で、あんなに走れるわよ!!

じゃ、じゃなくて・・・

信じられない!!!

「良かった・・・無事で・・・」

そっと私がつぶやくと、楠木は心配そうな顔でこっちを見ていた。

「鷹は、ともかく、なんで楠木が??」

あれ?

私、何か変な事を喋ってる??

楠木の、目が点だ・・・。

「・・・・・」

楠木は、無言で私を見る。

楠木が無言だから、思わず、私まで無言で見つめてしまう。



見詰め合う。

瞳と・・・

瞳。
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