夢を正夢にする夢
「まさかと思うけど、楠木君が犯人とか?」
と、響加。
「じゃあ、火野上がやっぱり犯人でしょ?」
と、私。
「まってよ。誰を狙ったのよ誰を!!??」
と、響加。
「誰か恨みを持って、この学校に転校してきたって事???」
と、私。
火野上は、私たちの言葉に、とにかく、ひたすら首を振っている。
私たちは、一瞬とまって顔を見あわせた。
「じゃあ何?? もしかして・・・火野上君・・・」
「私たちが犯人かもしれないって疑っているワケじゃないわよね?」
火野上は、呆れたように顔をしかめて、首を振った。
それを見て、私と響加は、顔を見合わせる。
い、意味が解からないわ。
火野上は、静かになったこの瞬間に、畳の上に胡坐をかいた。
「つまりだな。俺らは犯人ではない。お前らも違う。だからだな・・・居るんだよ。別に・・・もうひとり・・・」
ぎゃーー
寒気がするわ。何よそれは・・・
怖すぎる。
ちょ・・・
ちょっとまってよ・・・
じゃあ・・・
「なんで、火野上は、そのことを知っているのよ?」