夢を正夢にする夢


「正夢の一部に入ると思うわ。岬っちゃん」

私の手を握りながら、響加は自信満々で答えた。

「そ、そうかなぁ…」

「そうよ。私ならまだしも、岬っちゃんが、その件を本気で疑っていたとは思えないもの…」

「響加ったら…(当たってるわ響加)」

「ね? 岬っちゃん」

「そ、そうね…」

「えぇ、そうよ。さぁ、星に願いを…いぃえ、ネオンに願いを…よ!! その夢の内容自体を、正夢にするのよ岬っちゃん!!」

「そ、そうよね! 響加!!」

「そうよ岬っちゃん。きっと、きっと…正夢になるわ!!」

ギランギランに目を輝かせて私達は手を握り合い、そして、誓いあった。

いざ、夢を正夢にする夢が叶う時が来たのかもしれないわ!!!

あぁ…

何て面白いのぉ~~~www




「…アホかおまいらは・・・」

行き成り、前方から声がした。


「ひょわっ」

私の前方に居た響加が、びっくりして後ろを振り返っている。

いや、でかすぎて気がつかなかったわ…

響加の真後ろに、あの、長身の厳つい男。

火野上が立って、私と響加の間を覗き込むように見ていた…


「い、いつからっ!?!?」

珍しく挙動不審にオロオロしている響加だ。

私同様、相当びっくりしたらしい…

何て可愛いwww


「えーと「正夢の一部に入ると思うわ。岬っちゃぁんww」って所当たり…かな…」

火野上は、行き成り斜め後ろを向き、響加のマネをした。

そう、火野上は、響加役、そして、私の役は、その斜め後ろに居た、楠木だ。

静か過ぎて気がつかなかった…

火野上は、楠木の手を握ったまんま、私の方を見る。

あぁぁぁぁ…目が合っちゃったじゃないのさぁ…

そらしちゃおーーーと…

って…

あらっ☆☆☆

今度は、楠木と、目が合う。

な、何だか…

そ、・・・ソラセナイワぁぁ…ららららら・・・




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